――まずは、今回インタビューに答えていただく、店長の青木さんから自己紹介をお願いします！

こんにちは。マンデイムーンの青木です。

お肌にも、地球にも、そしてお財布にも優しい手作り化粧品をモットーに日々頑張っています。

――サイト名の「MONDAY MOON（マンデイムーン）」はとても神秘的な印象ですね。
どんな想いがこめられているんですか？

私は神秘的な月がとても好きです。 そして月は女性とは切っても切れない存在。私たちのショップもそうありたいと願ってマンデイムーンと名付けました。

――手作り化粧品に興味をもったきっかけはなんですか。

アトピー性皮膚炎の娘のために石鹸を作ったのがきっかけです。 原料について調べていくうちに、化粧品も手作りできることがわかり、それからのめり込んでいきました。

――アトピーの娘さんのために始めて作った石鹸とは、どんな石鹸だったんですか？

月見草油を主原料とした石鹸です。アトピーの改善によいといわれている月見草油にパーム核油などを加えて作りました。普通は手作り石鹸といえばオリーブ油を主原料に作ることが多いので、今から思うと最初からかなりマニアックだったと思います。 それからハーブティーを加えたり、ビタミンEを加えたりしながら改良を重ねて現在販売させていただいている「月見草プレミアム石鹸」ができました。

――マンデイムーンの商品が製造されるのは、社内ですか？ また製造にあたって気をつけていること、こだわりはありますか？

すべて社内で行っています。 衛生面はもちろん、担当者による三重チェックを行っています。 また定期的に菌の検査を行い、商品が常に清潔であるように心がけています。

――「こんなお肌の悩みがあるのでおすすめを教えてほしい」といった相談には乗ってもらえますか？

もちろん、どうぞお気軽にご連絡ください。 メールやお電話で受け付けさせていただいています。

――市販の化粧品にはない、「手作り化粧品のいいところ」を教えてください。

まず価格です。 １万円以上もするような化粧品が千円ちょっとでできます。市販の化粧品の価格には原材料以外に広告費、包材費、営業費、さらには健康被害が起こった時の回収費や裁判費用なども含まれています。これらをすべて省いて、シンプルによい材料を使うことができる、これが手作り化粧品の醍醐味です。

さらに、高機能な原料を高配合できます。例えば「コラーゲン配合」と謳っている化粧品。一体何％くらい配合されているのでしょう。これも自分で作れば惜しみなく配合できますので、市販の化粧品よりも短期間で効果を実感できます。

第３に安全性です。 市販の化粧品には、使用感だけを高めるシリコンなどの原料や、常温でショーウィンドウのライトに３年間さらされても腐らないようにするための防腐剤がたくさん入っています。 これらの肌に必要ないものを一切排除できる、そして肌本来の美しさを取り戻すことができるのです。

――初心者でも簡単に基礎化粧品を手作りで一通り揃えることはできますか。

もちろん大丈夫、できます。 化粧品、乳液、クリーム、美容液、パック、石鹸、シャンプー、リンス、トリートメントなど。ほとんどの基礎化粧品は手作りできます。 それだけでなく、ファンデーションや口紅、アイシャドウ、チークなどのカラーコスメもおつくりいただけます。>>手作りレシピ集はこちら

――いろんなものをいっぺんにそろえると高くなりそうです。
手軽に始められる「これだけは最低限必要」というものはありますか。

最初は、グリセリンと精製水だけで化粧水を作ることから始めてはいかがでしょうか。 グリセリンは当店では100ｇ473円です。グリセリンが100ｇあると、化粧水を2リットル作ることができます。

乳液を作るには、乳化ワックスという界面活性剤の一種を入れなければなりませんので、無理に乳液を作らなくてもかまいません。例えば、一般に高級化粧品に配合されるマカダミアナッツオイル、これを化粧水をつけたあとに乳液代わりに１，２滴つけます。これで基本はＯＫ。さらに、マカダミアナッツオイルとミツロウを合わせ、ミツロウが溶けるまで湯煎して混ぜ合わせて冷やし固めるとクリームの出来上がり。 オイルのみよりも保湿度が増し、リッチな使用感になります。

ちなみに精製マカダミアナッツオイルは50ml525円、ミツロウ白小粒は50ｇ315円ですので、1500円あれば一通り揃えることができます。 後は保湿を高めるヒアルロン酸や、肌を健やかに保つビタミンなどを加えると、市販品を超える化粧品ができるというわけです。

――赤ちゃん用の化粧水を作りたいのですが、オススメの原料を教えてください。

砂糖大根から採れる保湿剤の「ベタイン」と、肌を健やかに保つ「ラベンダーウォーター」がおススメです。

ベタインは見た目はグラニュー糖に似ています。グリセリンよりもさらっとしていて、肌によりやさしい保湿剤です。 ラベンダーウォーターはラベンダーの花を蒸留して得られる蒸留水です。ほのかにラベンダーの香りがします。ラベンダーはお肌を清潔に保ちますので、ベビーにはぴったりの蒸留水です。また香りにはリラックス効果があると言われています。お風呂上りにお母さんの手のひらで温めて、やさしく全身につけてあげてください。

ラベンダーウォーターは50ml525円。ベタインは50ｇ473円です。ウォーター50mlに2ｇ前後（小さじ1/2程度）入れてください。これでたっぷり２週間分程度できます。ベビーだけでなく、お母様もお使いいただけます。

――スタッフのみなさんも化粧品は手作りされているんですか。

もちろんです。 私はあえて手作りするようには言いませんが、入社後１月もすると材料を少しずつ購入して化粧水やクリームを作っているようです。 以前有名メーカーの美容部員をしていたスタッフなどは特に興味があるみたいで、かなり熱心に手作りしてくれています。 近々、スタッフが無料で好きなだけ手作りできるようなコーナーを社内に作りたいと思っています。

――おすすめアイテムベスト3を教えてください。

アルガンオイル・ワイルド

今最も注目されている効果の高いオイルです。原産国のモロッコでは「砂漠の黄金」と呼ばれています。荒れ肌、年齢肌に特におススメです。他店では３倍以上の価格で販売されている高級オイルです。

ローズウォーター

ローズの本場、ブルガリアの薔薇の谷で採れるダマスクローズを蒸留して得られた蒸留水です。少し甘いローズの香りにうっとりさせられます。ローズは女性の美しさには非常に密接に関わっているといわれています。化粧水のベースにご利用いただけます。

水溶性フラーレン（ラジカルスポンジ）

高機能原料の代表的なもののひとつ。ダイヤモンドと同じ炭素の同素体です。 一度使って虜になった女性が一体どれくらいいらっしゃることか！ すべての肌におススメですが、特に年齢肌、毛穴の開きが気になる方、ニキビ肌の方におススメです。

――季節ごと、肌質ごとに最適な化粧品はありますか？
特にこれからの季節（2月・3月）におすすめのアイテムを教えてください。

１年を通して保湿は非常に重要です。肌が乾燥するとしわの原因になったり、肌のターンオーバーが崩れて肌荒れの原因になります。 夏は湿度は高いのですが、エアコンで乾燥しますのでやはり保湿が必要と言えます。 特にこれからの季節はさらに乾燥が激しくなってきますので、高い保湿効果のある原料がおススメです。 リピジュアはヒアルロン酸の２倍以上の保湿力を持つといわれていますので、ローションに加えると非常にリッチな使用感になります。 またザクロエキスは肌にある「アクアポリン」という水を通過させる通り道を活性化させるといわれていますので、リピジュアと合わせ使いすることで相乗効果が得られます。

――作るときに気をつけないといけないことはありますか。

手や器具を清潔にしてください。 特に手は雑菌でいっぱいです。これだけでも出来上がりの化粧品の持ちがぐっとよくなります。 乳液を作るときに大切なのは温度。温度管理が悪いと乳液が分離します。後は意外と簡単。お料理感覚で作れますのでぜひトライしてみてください。

――材料はきっちり量らないといけませんか？

いいえ、ある程度ざっくりでもＯＫです。 実は私は長年計ったことがありません（笑）。とはいえ、計量スプーンがあるととても便利です。小さじ１が５ｇというのを目安にお作りいただくとよいと思います。 当店でも小さじ１、小さじ１／２、小さじ１／４、小さじ１／１０の４本がセットになった「18-8・極厚計量スプーン4本組（735円）という商品があり、隠れたヒット商品となっています。

――量を間違った場合に、絶対にNGなものはありますか？

どんな材料でも規定の何倍もの量を入れると、肌に刺激が出てくる場合があります。 そんな場合は薄めることで対処できます。 逆に量が少なくて失敗するのは乳化ワックスです。しかも作り直しできません。 乳化ワックスの量はメーカーでも何度も試作を繰り返して量を減らしていくほどデリケートなものです。多いとクリームが固くなりますが、分離はしません。 しかし少ないと、水と油が分離して作り直しになってしまいます。 また水と油の温度を合わせる、混ぜている最中に温度が下がりすぎないように気を付けるなどいくつかのポイントがあります。 最初は家にある食用油などで練習をするとよいでしょう。

――慣れてきたら、自分だけのオリジナル化粧品を作っていきたいなと思っています。
どうアレンジしていけばいいのか、コツがあれば教えてください。

現在わかっている相性が悪いものは、弊社サイトの各商品ページに掲載しています。 中でも一番相性が難しい原料は、ＧＳＥというグレープフルーツの種から採ったエキス、防腐剤です。これが他の植物エキスやヒアルロン酸、ジェル（ガム）などと相性が悪いようです。とはいえ、天然原料の防腐剤ということで非常に人気があります。 最近になってヨモギなどから採れる天然防腐剤が開発されました。弊社ではＡＣＥという商品名で販売しています。これは今のところ相性の悪いものは見つかっていませんので、ＧＳＥに比べかなり使いやすいと思います。

――韓国では、冷蔵庫に化粧品を保存するのが常識だとテレビで見ました。手作り化粧品は冷蔵庫に保存したほうがよいでしょうか。

もちろんです。 同じ化粧品でも、常温だと１週間ほどでカビが生えたりするものが、冷蔵庫だと１か月たってもカビが生えなかったりします。 パラベンなどの強力な防腐剤なら、制作中に入った菌をやっつけてくれますので常温で３年以上持たせることができますが、防腐剤を使わない手作り化粧品は非常に腐りやすいものです。冷蔵庫で保存して速やかに使い切ってください。

――ローションベースキットの特徴を教えてください。

ベタインという砂糖大根から採れる、非常にやさしい保湿剤と、１ｇで６リットルもの水を保水することができるヒアルロン酸をセットにした、簡単、混ぜるだけのローションキットです。付属のボトル（60ml）２回分、およそ１か月分の化粧水をお作りいただけます。 簡単ですが本格的な化粧水ができます。 それに今回は特別に「フラーレン（ラジカルスポンジ）」をお付けいたします。 市販のフラーレン入りローションは100ml１万円前後で販売されています。 この高級原料「フラーレン」をお試しいただけるキットになっています。

――精製水は、一度開封するとどれくらい日持ちがするんでしょうか。 水道水や、ミネラルウォーターとの違いについて教えてください。

メーカー推奨は開封後１週間以内。というのは、空気に触れた段階で、菌やほこりが入るからです。 とはいえ、弊社で１か月以上経った精製水の菌の検査をしてみたところ無菌でした。 雑菌が入らないように気を付けてお使いいただければかなり日持ちすると思います。気になる時は一度沸騰させてからお使いいただくと、清潔に使い切ることができます。

水道水には塩素を始め、数々の不純物が含まれます。精製水はこの水道水を蒸留、イオン交換などの方法で処理したもので、不純物がほとんど含まれていない純水です。 ミネラルウォーターは硬水、軟水がありますが、どちらもミネラルが豊富に含まれており、特に硬水は日本人の場合肌荒れの原因になる場合があります。 化粧品には精製水などの純水をおススメします。

――水溶性フラーレンとはどんなものですか。特にオススメの肌質、年齢はありますか。

高機能原料の代表的なもののひとつ。ダイヤモンドと同じ炭素の同素体です。 一度使って虜になった女性が一体どれくらいいらっしゃることか！ すべての肌におススメですが、特に年齢肌、毛穴の開きが気になる方、ニキビ肌の方におススメです。

標準配合量は全体量の0.5～1％。 50mlのローションに0.25ml～0.5mlを配合します。ほんの少しの配合で効果が期待できます。

――アルガンオイル・ワイルドとはどんなオイルですか。

今最も注目されている効果の高いオイルです。原産国のモロッコでは「砂漠の黄金」と呼ばれています。荒れ肌、年齢肌に特におススメです。他店では３倍以上の価格で販売されている高級オイルです。

――将来の夢は何ですか？

すべての女性が、自分らしく、生き生きと楽しんで生活していけるというライフスタイルをバックアップしたいと思っています。スキンケアも楽しんで生活に取り込んでいただきたいと思います。

――最後にサイトオーナー様にメッセージをお願いします。

ちょっと難しそうに感じる手作り化粧品ですが、やってみると意外と簡単なんです。 まずは２つの材料を混ぜるだけ～からスタートしてみてください。 ３か月も経てば、肌質が変わっていることに気づいていただけると思います。 娘はアトピーが１年でほぼ完治し、私は長年悩まされてきた吹き出物が解消しました。 ぜひ一度チャレンジしてみてください。